第6回口承研究会例会

〔日時〕 2005年2月26日(土)午後1時30分から
〔場所〕 日本大学文理学部7号館地下1階7012教室(京王線下高井戸駅下車、日大通りを徒歩約10分、または桜上水駅下車)

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【発表者】 高木史人
【題名】   「妖怪」から「怪談」へ、そして「怪談話」へ

 ありきたりの話かもしれませんが、柳田が発見した「妖怪」は民間信仰の1ジャンルだったと思います。それが次第に「怪談」として口承文芸の1ジャンルに繰り込まれるあたりの経過と、その背景、 また、「学校の怪談」 という語の形成の過程と、民間における「怪談話」の誕生といった、「研究語彙」「民俗語彙」の洗い出しなどなど・・・を通して、1979年の口裂け女の流行あたりから始まって1980年代半ばにフィーバーした(懐かしい・・・)「学校の怪談」のポジションを考えてみようと思います。ということですが、まだ何も作業していないのであくまでも獲らぬ狸の何とやらです。

 なお、この発表は1月24日に行なわれた折口信夫の会(於早稲田大学)での野村典彦さんの学校の怪談についての発表を受ける形になります。


【発表者】 吉田司雄
【題名】   90年代ホラー映像は「学校の怪談」を超えたか

 「学校の怪談」は宝塚映像製作・関西テレビ放映のテレビシリーズを始めに、映画版、オリジナルビデオ版、アニメ版なども大ヒットし、90年代ホラー・ジャパネスクのムーブメントとも共振しながら、新たな怪異の空間を切り開いていった。私見では90年代ホラーブームは70年代オカルトブームの反復と変容のうちにあると思われるが、こうしたパースペクティヴに立つ時、常光徹『学校の怪談』はどんな意味を担ったことになるのだろうか。とはいえ、これを機に一本でも映像化された「学校の怪談」を観ておこうというのが発表をお引き受けした唯一最大の動機なので、果してどんな話ができるかは自分でもまだわからない…。

※口承研究会の連絡先

〒484−8504
犬山市内久保61−1 名古屋経済大学 5401研究室 高木史人



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