プロフィール



吉田司雄(よしだもりお)さんをご紹介します

吉田さんは日本近代文学・比較文化論・映像論がご専門ご担当の工学院大学助教授。「猿」「水道」「競馬」といった事物をキーワードに近代日本の言説空間を読み解く、気鋭の学者さんです。

著書に『メディア・表象・イデオロギー』(小沢書店・共著)、『ディスクールの帝国』(新曜社・共著)など。後者は「毎日新聞」に好意的な書評が掲載されましたので、ご存じの方も少なくないと思います。

 とりあえず、サルである。猿の話から始めることにしよう。イギリス史を専門とする五人の研究者の手になる『世紀転換期イギリスの人びと』と、十二人の日本近代文学の読み手の共同作業である『ディスクールの帝国 明治三○年代の文化研究』をつなぐのは、そこに含まれる論文がほぼ同じ時期の日英の文化のありようをともに対象にしているということではない。日本とイギリスの架け橋は猿である。
 吉田司雄によれば、「明治二九(一八九六)年、少年雑誌の世界でにわかに『猿』ブームが巻き起こる」。なぜであるか。「最大の理由はと言えば、実はこの年が申年であったからに他ならない」。しかし、ここですぐに、なんだつまらないと言ってしまったのでは文化研究というのは成立しないのであって、吉田はこの年の各種の少年雑誌にのった猿関係の文章をしらみつぶしに調べ始める。

富山太佳夫氏(毎日新聞2000年5月7日付・抜粋)



妊娠するロボット1920年代の科学と幻想
『妊娠するロボット 1920年代の科学と幻想』春風社刊。ぜひお読みになって下さい。



文学年報1 文学の闇/近代の「沈黙」』(世織書房/2003年11月11日発行/4300円+税/ISBN4-902163-03-9)に吉田さんが小林秀雄『近代絵画』について執筆されています。




吉田司雄さんへのおたよりは怪美堂宛にお願いします。



 

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